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オペラジャーナリストの
   倫敦だより

「オペラジャーナリストの倫敦だより」はロンドン在住のオペラジャーナリスト、内田美穂/Miho Uchidaが現地よりオペラやクラシックコンサートのレビューや歌手へのインタビュー記事をお届けするサイトです。

 

グレンジ・パーク・オペラ(GPO)がジョン・タヴナ―の埋没していたオペラを発掘!

Major work by Sir John Tavener discovered by Grange Park Opera, Surrey ダイアナ妃の告別式に演奏された『アテネのための歌』の作曲家として広く知られるジョン・タヴナー(1944-2013)は戦後のイギリスで最も著名な作曲家の一人である。彼は1944年にロンドンで生まれ、王立音楽学院(The Royal Academy of Music)で作曲を学ぶ。その後、ロンドン・シンフォニエッタのコンサートで初演された『鯨』(1968)が脚光を浴び、ビートルズが設立したアップルレコードより発売され有名になった。当時イギリス全国紙のガーディアン紙はタヴナーの事を「本年度、音楽界で最も価値ある発見」と称賛し、タイムズ紙は「今世代の最も優れたクリエイティブな才能の持ち主」と讃えた。そして1970年代に彼はロシア正教会に改宗する。彼の作曲する音楽は宗教音楽が多く、そのトランスのような作曲形式はカルト的な人気を博す。前述の『アテネのための歌』以外にもチェロ奏者のスティーブン・イッサーリスのために作曲し

グレンジ・パーク・オペラ2018『プーシキン』

Pushkin by Boyarsky at Grange Park Opera 2018 ウェスト・ホースリー・プレースの旧邸宅 © GrangePark Opera. by Richard Lewisohn 英国の夏を綾なすカントリーハウス・オペラの1つ、グレンジ・パーク・オペラは今年20周年を向かえた。本拠地をハンプシャーにあるカントリーハウス・グレンジからロンドン近郊、サリー州にあるウェスト・ホースリー・プレースに移して今年で2年目になる 先日私はロンドンからウェスト・ホースリー・プレースまで、小一時間車を走らせ『プーシキン』を観に行った。ロシアの文豪であるプーシキンの著作をオペラ化したものには、ムソルグスキー作曲の『ボリス・ゴデゥノフ』、チャイコフスキー作曲の『エフゲニー・オネーギン』や『スペードの女王』などの傑作があるが、『プーシキン』は当作家の人生最後10年の史実をオペラ化したものだ。皇帝ニコライ1世の専制政治の下、言論の自由への圧力を受けてプーシキンは苦しんでいた。それに加えて妻ナターリアと彼女の姉の夫、ジョルジュ・ダンテスの仲

 
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About

Miho Uhida/内田美穂
聖心女子大学卒業後、外資系銀行勤務を経て渡英、二男一女を育てる傍らオペラ学を専攻、マンチェスター大学で学士号取得。その後UCLにてオペラにおけるオリエンタリズムを研究し修士号取得。ロンドン外国記者協会会員(Foreign Press Association London)。ロンドン在住。ACT4をはじめ、日本の雑誌にて執筆中。

 
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